全国ボランティア活動振興センター

「気軽に参加」環境づくりに11団体連携

(1994年4月22日、読売新聞)

気軽にボランティア活動
連絡会議を結成

もっと多くの人々が気軽にボランティア活動に仲間入りできる環境づくりをと、この道の先進グループが呼びかけ、近く連絡会議を結成する。

情報・指導者不足を解消
全国社会福祉協議会、日本青年奉仕協会など11団体

この「広がれボランティアの輪連絡会議」設立を呼びかけているのは、全国社会福祉協議会、日本青年奉仕協会、NGO活動推進センター、日本赤十字社などボランティア活動の実績が長く、全国的な組織を持っている計11団体。

毎年7、8月を「ボランティア体験月間」
設立総会と記念シンポジウム

経済界、労働界なども含む50団体以上の賛同を得て、1994年6月16日に設立総会と記念シンポジウムを開催するほか、毎年7、8月を「ボランティア体験月間」と定め、共同でキャンペーンを繰り広げる予定だ。

ボランティアグループの連絡強化
全社協全国ボランティア活動振興センター

全国に約56,000といわれるボランティアグループの連絡強化がなぜ必要か、全社協全国ボランティア活動振興センターは、次のように説明する。

総理府調査
経済企画庁の国民選好度調査

現在もボランティア活動中の人は、先の総理府調査で9.9%、同様な経済企画庁の国民選好度調査では6.5%と案外少なく、9.0%だった1983年(昭和58年)の総理府調査と大した違いがない。

国民の4人に1人がボランティアに関心
意欲の割に行動に結びつかない

一方、これらの調査では国民の4人に1人がボランティアに関心を示しているが、意欲の割に行動に結びつかないのは、「忙しくて時間がない」「生活にゆとりがない」ことのほか、「活動すべき場が見つからない」「身近に適当な指導者がいない」ことが理由と分かってきた。

関係団体の連携も図る
厚生省の中央社会福祉審議会

このため、厚生省の中央社会福祉審議会、文部省の生涯学習審議会、総理府の青少年問題審議会などが1993年夏以来相次いで、情報提供、指導者育成など体制整備とともに、関係団体の連携も図る必要がある、と答申したことが背景という。

各地のボランティアセンター
ボランティア団体の実態のつかみにくさ

各地のボランティアセンターに関しては、「国際的なことを希望しても、地元の福祉関係の仕事しか紹介してくれない」など、思うような情報や指導が得られないことに対する不満が多いと聞く。ボランティア団体の実態のつかみにくさがその原因の一端といわれている折、連絡会議に期待する声は大きい。

ボランティア団体が結束
行政に影響力を発揮

また、資金や人手が必要な情報提供や指導者育成に公的支援の強化を求める意見も出ているので、ボランティア団体が結束して行政に影響力を発揮できる意義を強調する向きもある。

各団体の自主性が損なわれる不安も
運営には慎重さが望まれる

しかし、発起団体の中にすら、「一部の団体、官僚が特に熱心なのが気にかかる。各団体の自主性が損なわれるような組織にはしたくない」といった不満も表面化しているので、運営には慎重さが望まれる。

ダイヤル・サービス社の「ボランティア・アクティビティ・ホットライン」
日本電気の「PCボランティアワールド」

ボランティア情報の提供については最近、電話相談に応じるダイヤル・サービス社の「ボランティア・アクティビティ・ホットライン」やパソコン通信を利用した日本電気の「PCボランティアワールド」など企業の社会貢献活動によるサービスも動き出し、内容や窓口が多彩になりつつある。

各省庁も独自サービスを展開
厚生省系の社協ボランティアセンター

反面、厚生省系の社協ボランティアセンターと競うように、文部省系の生涯学習ボランティアセンター、労働省系の勤労者ボランティアセンターも各地で独自なサービスを展開し始めている現状では、戸惑いも広がっている。

わが国のボランティア
欧米並みに活発にするために

わが国のボランティアを国民の2人に1人が活動しているという欧米並みに活発にするには、行政として何が一番大切なのか、市民の役割はどうあるべきか、連絡会議発足を機に、大いに議論してほしい。